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入社してまだ1ヶ月。研修が終わったばかり、あるいは配属されたばかりなのに「もう辞めたい」と感じている——そんな状態で検索してこのページにたどり着いた方が多いと思います。
「3年は続けないと」「新卒カードを捨てるのはもったいない」という言葉が頭をよぎる一方で、朝になると体が動かない、上司に退職を切り出す場面を想像すると息が苦しくなる。その両方を抱えて身動きが取れなくなるのは、よくあることです。
この記事では、公式サイトや公的機関の案内、口コミの傾向といった公開情報をもとに、(1)辞める前に確認しておきたいこと、(2)自分で伝えるか退職代行を使うかの判断基準、(3)退職代行の運営主体によって「できること」がどう変わるか、(4)申し込みから退職完了までの流れ、を整理します。結論を押し付けるのではなく、ご自身で次の一歩を決めるための材料をそろえることを目的にしています。
新卒1ヶ月で「辞めたい」と感じるのは珍しいことではない
厚生労働省が公表している新規学卒就職者の離職状況では、大学卒でおよそ3割が3年以内に離職しているとされています。入社直後の数ヶ月で退職する人も一定数いて、決して特殊なケースではありません。
ただし「珍しくない」ことと「今すぐ辞めるべき」ことは別です。まずは、辞めたい理由を次のように切り分けてみてください。
- 健康・安全に関わるもの:長時間労働が常態化している、暴言やハラスメントがある、眠れない・食べられないなどの不調が続いている
- 条件が聞いていた話と違うもの:求人票や内定時の説明と、勤務地・職種・労働時間・給与が明らかに異なる
- 慣れ・相性の問題かもしれないもの:仕事が覚えられない、職場の人と話が合わない、思っていた業務と違う気がする
上の2つに当てはまる場合は、我慢を続けることのリスクが大きくなりやすい領域です。3つ目に近い場合は、数週間〜数ヶ月で状況が変わることもあるため、「辞める」と決める前に、部署異動の相談や、社外の相談窓口(新卒応援ハローワーク、自治体の若者サポート窓口など)に話してみる選択肢も残しておくと後悔が少なくなります。
退職の前に確認しておきたい5つのこと
退職代行を使う・使わないにかかわらず、先に手元で確認しておくと手続きがスムーズになります。
1. 雇用契約の形と試用期間
正社員など期間の定めのない雇用では、民法上、退職の申し入れから2週間で雇用契約は終了するとされています。「試用期間中だから辞められない」という説明を見かけることがありますが、試用期間も労働契約が始まっている期間です。一方、契約社員など期間の定めがある場合は扱いが異なるため、契約書の記載を確認してください。
2. 会社に返すもの・受け取るもの
返却物は健康保険証、社員証、制服、PC、鍵、名刺など。受け取るものは離職票、雇用保険被保険者証、源泉徴収票、年金手帳(基礎年金番号通知書)などです。退職後の手続きに必要になります。
3. 寮・社宅に住んでいるか
会社の寮や借り上げ社宅の場合、退去の期限や費用負担の取り決めがあることがあります。住まいの確保は先に段取りをしておきたい部分です。
4. 研修費用や資格取得費用の返還を求められそうか
入社時に「○年以内に辞めたら研修費を返す」といった書面にサインしているケースがあります。労働基準法には賠償額をあらかじめ定めることを禁じる規定があり、こうした取り決めが常に有効とは限らないと説明されていますが、個別の契約が有効かどうかは事情によって判断が分かれます。金額を請求されそうな場合は、弁護士や労働基準監督署、法テラスなどへの相談を検討してください。
5. 未払いの給与・残業代があるか
1ヶ月分でも、働いた分の給与は支払われるのが原則です。タイムカードの写し、勤怠アプリの記録、シフト表などは、退職前に手元に残しておくと後で役立ちます。
自分で伝えるか、退職代行を使うかの判断基準
退職代行は「使えば楽」というものではなく、費用がかかり、会社とのやり取りを第三者に委ねる方法です。次のような基準で考えると整理しやすくなります。
自分で伝えることを検討してよい状況
- 上司と最低限の会話ができ、話を聞いてもらえそうな関係がある
- 「辞めたい」と伝えても、威圧的な対応をされる心配が低い
- 退職日や引き継ぎについて、落ち着いて相談できそう
この場合は、直属の上司に口頭で意思を伝え、あわせて退職届を提出するのが基本の流れです。メールやチャットで伝えることも実務上は行われていますが、記録が残る形にしておくと行き違いを防げます。
退職代行の利用を検討したほうがよい状況
- 退職を切り出したが「認めない」「代わりを連れてこい」などと繰り返し引き止められている
- ハラスメントがあり、本人が連絡を取ること自体が負担になっている
- 体調を崩していて、会社とのやり取りに耐えられる状態ではない
- 寮や社宅にいて、顔を合わせずに手続きを進めたい事情がある
なお、退職代行を使っても、会社から本人宛に書類が郵送されたり、離職票の受け取りのために住所を伝えたりする必要はあります。「一切誰とも関わらずに終わる」と考えず、やり取りの大部分を減らせる手段として捉えるのが現実的です。
運営主体で「できること」が変わる — ここが最重要
退職代行は、運営する主体によって法律上できる範囲が異なります。ここを知らずに選ぶと、「有給を使えると思っていたのに交渉してもらえなかった」という行き違いが起こります。
1. 民間企業が運営するサービス
本人の退職の意思を会社に伝える(使者としての連絡)が中心です。弁護士法72条との関係で、民間企業が報酬を得て会社と交渉することはできないとされています。有給休暇の消化、未払い残業代、退職金、退職日の調整といった交渉は依頼できない前提で考えてください。会社が「わかりました」と応じればスムーズに終わりますが、条件面でもめた場合に踏み込めないという限界があります。
2. 労働組合が運営する(労働組合と連携する)サービス
労働組合には団体交渉権があるため、有給消化や退職日などについて会社と話し合いの場を持つことが可能とされています。費用は民間企業型と大きく変わらない水準で案内されていることが多く、「もめそうだが弁護士までは…」という場合の選択肢になります。
3. 弁護士・弁護士法人が運営するサービス
交渉に加え、未払い残業代や損害賠償の請求といった法的トラブルにも対応できるのが特徴です。研修費の返還を求められている、ハラスメントについて何らかの請求を考えている、といったケースでは、最初から弁護士に相談するほうが二度手間になりにくい場面があります。
選び方の目安
- とにかく連絡を代わってほしい/もめる要素が少ない → 民間企業型も候補
- 有給を使って退職日を調整したい → 労働組合型または弁護士型
- お金や法的トラブルが絡みそう → 弁護士型
公式サイトには運営主体(株式会社/労働組合/法律事務所)が記載されています。申し込み前に必ず確認してください。
退職代行を使う場合の手順(申し込み〜離職票受け取りまで)
公式サイトの案内をもとに整理すると、一般的な流れは次のようになります。
ステップ1:無料相談で状況を伝える
LINEやメールでの相談を受け付けているサービスが多く見られます。入社時期、雇用形態、寮の有無、有給の残日数、会社からの引き止めの状況、返却物などを伝えると、対応可能かどうかの回答が得られます。この段階で「できること・できないこと」をはっきり確認しておくことが、後のトラブル防止になります。
ステップ2:依頼内容と料金を確認して申し込む
料金やオプションの範囲はサービスごとに異なり、改定されることもあるため、必ず公式サイトと見積もりで確認してください。追加費用が発生する条件(即日対応、書類の請求代行など)も合わせて聞いておくと安心です。
ステップ3:会社への連絡日を決める
多くの場合、依頼者が希望する日時に連絡が行われます。前日までに、返却物をまとめ、私物を持ち帰り、会社から貸与されたPCやスマホのデータ整理を済ませておきます。
ステップ4:連絡後は会社と直接やり取りしない
連絡後、会社から本人に電話が来ることがあります。対応方針は依頼先の指示に従い、自己判断で話を進めないほうが混乱しません。
ステップ5:書類の受け取りと公的手続き
退職後、離職票・源泉徴収票などが郵送されます。健康保険は国民健康保険や家族の扶養などへの切り替え、年金は国民年金への切り替え手続きが必要です。市区町村の窓口で手続きの方法を確認できます。
なお、雇用保険の基本手当(失業給付)は、被保険者期間の要件があり、入社1ヶ月での退職では受給要件を満たさないことが一般的です。学生時代のアルバイトでの加入歴などで扱いが変わる場合もあるため、ハローワークで確認してください。
よくある失敗と、避けるための工夫
その1:無断欠勤のまま時間だけが過ぎる
行きたくない気持ちから連絡を絶ってしまうと、会社も手続きを進められず、書類の受け取りも遅れます。辞める意思があるなら、形を整えて伝えるほうが結果的に早く終わります。
その2:「交渉できる」と思い込んで民間企業型に依頼する
有給消化や退職日の調整を期待していたのに、できる範囲外だったというケースです。相談時に「有給を使いたい」「退職日を○日にしたい」と具体的に伝え、対応可否を確認しましょう。
その3:証拠や記録を残さずに辞める
未払い賃金やハラスメントが絡む場合、勤務記録やメール、録音などが後から取得できなくなります。退職前にできる範囲で手元に保存しておくと選択肢が広がります。
その4:次の予定をまったく立てずに辞める
1ヶ月で退職した場合、失業給付が使えないことが多く、貯金と住まいが直接の課題になります。実家に戻る、短期の仕事を挟む、職業訓練(ハロートレーニング)を調べるなど、生活の見通しを一つでも持っておくと、焦った転職活動を避けやすくなります。
その5:退職理由を取り繕いすぎる
次の選考で「なぜ1ヶ月で辞めたのか」は聞かれやすい質問です。会社を一方的に責める表現は避けつつ、事実(条件の相違、健康面、業務内容のミスマッチ)と、次に何を大事にしたいかをセットで説明できるよう準備しておくと、話しやすくなります。
辞めた後にできること — 第二新卒・学び直しの選択肢
在籍1ヶ月でも、多くの企業では「第二新卒」として扱われる時期にあたります。職歴が短いことは不利に働く場面もありますが、ポテンシャルを見る採用枠は存在します。
次の一歩として検討しやすいのは、
- 新卒応援ハローワーク・わかものハローワーク:卒業後おおむね3年以内の若年層向けに、担当者制の相談を無料で受けられる公的窓口です
- 職業訓練(ハロートレーニング):ITや事務、介護などの分野で、受講料が原則無料(テキスト代などは自己負担)のコースが案内されています
- 転職エージェント・求人サイト:第二新卒に対応する窓口があります。ただし、紹介や内定、年収が約束されるものではありません
また、辞めた直後は判断力が落ちていることもあります。「すぐに次を決めなければ」と急ぐより、健康状態を戻してから動くほうが、結果的に選択の質が上がったという声も口コミでは見られます。生活費の見通しだけ立てて、数週間の回復期間を確保する考え方もあります。
紹介するサービス
まず相談先を探している人の候補:退職代行Jobs
向いている人: 大きなトラブルは抱えておらず、会社への退職連絡を代わってほしい人に向いています。
- 公式サイトではLINEやメールでの相談受付が案内されており、出社前に問い合わせやすい形になっています
- 退職の意思を会社へ伝える連絡の代行が中心のサービスです
- 口コミでは「連絡のやり取りが分かりやすかった」という声が見られる一方、評価は依頼内容により差があります
注意点: 運営は民間企業のため、有給消化・未払い残業代・退職日の調整といった会社との交渉は依頼できない前提で考えてください。交渉が必要になりそうな場合は、労働組合や弁護士が運営するサービスを検討しましょう。料金や対応範囲は公式サイトで必ず確認してください。
詳しくは退職代行Jobsの公式サイトで最新の情報を確認してください。
お金や法的トラブルが絡む人の候補:弁護士法人ガイア総合法律事務所の退職代行
向いている人: 研修費の返還を求められている、未払い残業代がある、ハラスメントについて請求を考えているなど、法律問題を含む可能性がある人に向いています。
- 弁護士法人が運営するため、会社との交渉や法的な請求まで一つの窓口で相談できるとされています
- 退職の連絡だけでなく、請求や書面のやり取りが必要になった場合も対応範囲に含まれます
- 公式サイトでは相談の受付方法や対応の流れが案内されています
注意点: 法律事務所への依頼となるため、費用体系は民間型と異なる場合があります。金額や着手の条件は公式サイトおよび相談時の見積もりで確認してください。単純に連絡を代わってほしいだけの場合は、他の選択肢と比較してもよいでしょう。
有給を使って辞めたい人の候補:円満退職ユニオン
向いている人: 残っている有給休暇の消化や退職日の調整について、会社と話し合ってほしい人に向いています。
- 労働組合が運営しており、団体交渉権にもとづく話し合いが可能とされています
- 退職の連絡と条件面の調整を同じ窓口に任せられる点が特徴です
- 公式サイトでは相談の流れや対応範囲が説明されています
注意点: 交渉ができることと、希望どおりの条件が通ることは別です。会社の対応次第で結果は変わります。未払い残業代の請求など法的手続きに発展しそうな場合は、弁護士への相談も検討してください。料金は公式サイトで確認を。
男性向けの窓口を探す人の候補:男の退職代行
向いている人: 男性特有の職場事情(体育会系の風土、寮住まい、引き止めの強さなど)を踏まえて相談したい人に向いています。
- 労働組合が運営しており、有給や退職日についての話し合いに対応できるとされています
- 男性の相談に特化した窓口として案内されており、相談内容を説明しやすいと感じる人もいます
- 公式サイトに申し込みから退職までの流れが掲載されています
注意点: サービスの性質上、対象が限定される場合があります。対応可否は申し込み前に確認してください。また、交渉が可能でも結果を保証するものではなく、料金は公式サイトでの確認が必要です。
よくある質問
新卒で入社して1ヶ月でも、退職代行は使えますか。
多くのサービスでは、在籍期間にかかわらず相談を受け付けていると案内されています。ただし、雇用形態(正社員か契約社員か)や試用期間の扱いによって手続きの流れが変わることがあるため、雇用契約書を手元に用意して相談するとスムーズです。
退職代行を使うと、会社から損害賠償を請求されませんか。
請求されるかどうか、またその請求が認められるかどうかは個別の事情によって判断が分かれる問題で、ここで断定することはできません。実際に請求を示唆された場合は、弁護士や法テラス、労働基準監督署などの窓口に相談することをおすすめします。弁護士が運営する退職代行であれば、その点も含めて相談できます。
1ヶ月で辞めると失業保険はもらえますか。
雇用保険の基本手当には被保険者期間の要件があり、入社1ヶ月での退職では要件を満たさないことが一般的です。ただし、過去の加入歴が通算される場合もあります。ご自身の状況はハローワークで確認してください。
退職代行を使ったことは、次の会社に知られますか。
退職代行の利用自体が履歴書や職務経歴書に記載される情報ではありません。ただし、短期間の在籍歴は職歴として残り、社会保険の記録からも分かる場合があります。退職理由を説明できるように準備しておくほうが現実的です。
民間企業の退職代行でも有給は使えますか。
民間企業が運営するサービスは、退職の意思を伝えることが中心で、会社との交渉はできないとされています。会社側が自主的に有給消化を認めるケースはありますが、交渉を前提にするなら、労働組合または弁護士が運営するサービスを選ぶのが基本の考え方です。
まとめ
新卒1ヶ月で辞めたいと感じること自体は、おかしなことではありません。大切なのは、勢いで消えるのでも、限界まで我慢するのでもなく、手順を踏んで区切りをつけることです。
今日できることを3つにまとめます。
- 雇用契約書と就業規則を確認する(雇用形態、試用期間、退職の申し出に関する記載、研修費の取り決め)
- 辞めたい理由を、健康・条件の相違・相性の3つに分けて整理する(自分で伝えられそうか、第三者に任せたほうがよいかの判断材料になります)
- 退職代行を使うなら、運営主体を確認して無料相談で「できること」を聞く(有給消化や退職日の調整が必要なら、労働組合型か弁護士型)
お金や法的なトラブルが絡みそうなときは弁護士へ、働き方そのものに疑問があるときは労働基準監督署や新卒応援ハローワークへ、と相談先を分けて考えると動きやすくなります。料金や対応範囲は変わることがあるため、申し込みの前に各サービスの公式サイトで最新の情報を確認してください。
辞めることも、もう少し続けてみることも、どちらも選択です。体調を守りながら、自分で決められる状態に戻ることを最優先にしてください。

